【第3回】『伝え方が9割』解説|読者の記憶に残る「パワーワード」の作り方5選

本

「なんか、この文章は印象に残るな」

そう感じる言葉には、実は共通する「型」がある。

強い言葉は、コピーライターのセンスだけで生まれるものではない。

今回は『伝え方が9割』で紹介されている、読者の目を止め、記憶に残る「パワーワード」の作り方5つを、ブログや日常で使える例とともに紹介する。

「文章がなんか弱い……」と感じている人は、ぜひ試してみてほしい。


①サプライズ法:「!」を足すだけでも言葉は変わる

最初は、言葉に感情を乗せる方法だ。

例えば、

「京都へ行こう」

だけなら、普通の文章である。

しかし、

「そうだ!京都へ行こう」

になると、急に温度が上がる。

「京都に行きたい」という事実だけでなく、

「そうだ、京都行こう!」

という気持ちまで伝わってくる。

たった「そうだ!」が追加されただけなのに、かなり違う。

ほかにも、

「それいけ!アンパンマン」

「あっ、小林製薬」

「お〜いお茶」

など、身近なところでも使われている。

文章を書くときも、

「実は!」

「そうだ!」

「あっ!」

など、感情が伝わる言葉を少し加えるだけで印象は変わる。

ただし、ブログの文章すべてに「実は!」を付けると、

「この人、毎回何かを発見してるな」

となる。

使いどころは大切だ。


②ギャップ法:「Aではない。Bだ」で強くする

2つ目は、あえて反対の言葉を先に出す方法。

例えば、

「事件は現場で起きています」

だけなら、普通のセリフだ。

ところが、

「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてんだ!」

となると、一気に印象が強くなる。

先に「会議室」という反対側を見せることで、

「現場で起きている」

という本当に伝えたい言葉が強調されるからだ。

ブログでも、

「節約は我慢ではない」

のように、一般的なイメージをひっくり返すことで読者の興味を引ける。

人間は「Aです」と言われるより、

「Aではない。実はBだ」

と言われたほうが、

「え?どういうこと?」

と気になる。

記事の冒頭で読者を振り向かせたいときに便利な技術である。


③体の反応法:「すごい」ではなく「体に何が起きた?」

3つ目は、身体の反応を言葉にする方法だ。

例えば、

「最高の映画でした」

だけでは少し普通だ。

そこで、

「喉がカラカラになるくらい、最高の映画でした」

とする。

「お腹が空いた」も、

「もう何も考えられないくらいお腹が空いた」

とすれば、急に切実になる。

ポイントは、

感情そのものではなく、感情によって体に起きたことを書くこと。

旅行の記事なら、

「景色がきれいだった」

より、

「しばらく言葉が出ないくらい綺麗だった」

のほうが情景を想像しやすい。

「美味しい」を説明するより、美味しさで自分に何が起きたかを書く。

これだけで文章に臨場感が出る。


④リピート法:大事な言葉は、あえて繰り返す

4つ目は、同じ言葉を繰り返す方法。

「どんなときも どんなときも」

「女々しくて 女々しくて 女々しくて」

のように、印象的な言葉は繰り返されることが多い。

一度だけ言うより、何度も言ったほうが感情が強く伝わる。

ブログでも、

「大事なのは、買わないことです。」

を、

「買わない。買わない。だから、お金が残る。」

と変えるだけで印象が強くなる。

ちょっと暑苦しい。

でも、だからこそ記憶に残る。

もちろん、すべての文章を繰り返す必要はない。

「ここだけは覚えてほしい」

という言葉に絞って使うのがポイントだ。


⑤クライマックス法:「ここから大事です」と宣言する

最後は、重要なポイントの直前に合図を出す方法。

例えば、

「ここだけは覚えておいてください。」

「ここからが重要です。」

「今回、一番伝えたいのはここです。」

こう言われると、

「何だろう?」

と、少し身構える。

人間の集中力は、残念ながら無限ではない。

ブログを読んでいても、

「……」

「……」

「……」

となったところで、突然スマホを閉じる。

読者は悪くない。

スマホにはYouTubeもSNSもある。

だからこそ、

「ここから大事です」

と先に知らせる。

プレゼンでもブログでもYouTubeでも使える、シンプルだが便利な技術だ。


5つの「パワーワード」をまとめると

今回紹介した5つをまとめると、

①サプライズ法
→ 「!」や呼びかけで感情を乗せる。

②ギャップ法
→ 反対の言葉を先に出して、本当に伝えたいことを強調する。

③体の反応法
→ 感情ではなく、体に起きた反応まで言葉にする。

④リピート法
→ 大事な言葉をあえて繰り返す。

⑤クライマックス法
→ 「ここが重要」と宣言して読者の意識を引き戻す。

どれも、特別な才能が必要なものではない。

文章を書くときに、

「今回はどのレシピを使おう?」

と考えるだけでもいい。


強い言葉は「センス」ではなく「技術」

文章が上手い人を見ると、

「この人は言葉のセンスがあるな」

と思う。

もちろんセンスもあるだろう。

しかし、強い言葉を作る方法には、ある程度の型がある。

「普通の言葉では弱いな」

と思ったら、

「感情を足せないか?」

「反対の言葉を置けないか?」

「体の反応を入れられないか?」

「繰り返せないか?」

「ここが重要だと宣言できないか?」

と考えてみる。

それだけで、普通の文章が少しずつ変わっていく。

例えば、

「この映画は面白かった。」

という文章。

これを、

「思わず息を止めるくらい、面白かった。」

「面白い。いや、本当に面白い。」

のように変えるだけでも、印象はかなり違う。

つまり、言葉は才能だけで決まらない。

料理にレシピがあるように、言葉にもレシピがある。

あとは実際に使ってみるだけだ。

ただし、全部の文章に「!」を付けたり、同じ言葉を10回くらい繰り返したりすると、さすがに読者も疲れる。

パワーワードは、

ここぞという場面で使うからパワーワードなのだ。


次回はいよいよ最終回

ここまで、

  • 思考の3手順
  • YESを引き出す5つの切り口
  • パワーワードを作る5つの表現技術

を紹介してきた。

最終回では、これらを実際の場面でどう使うのか。

**仕事やプライベートでそのまま使える「ビフォーアフター集」**として紹介する。

「結局、どう使えばいいの?」

という人は、次回が本番である。

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